新人に学ばせるためのコツとは

08-1005前回(2010年2月)に続き、今回は教育担当者として新人に〝いかに学ばせるか〟について考えたい。学ばせるためのコツは3つある。1つ目は「手本になること」である。何かを教わると、新人はまずは頭で理解する。その上で、手本である我々教育担当者を見て、「どこまでやったらよいか」の程度を考える。
例えば、ビジネスマナー。新人は我々を見て「まねをする」のである。「刻印付け」という言葉があるように、新人にとっては最初に出会う我々教育担当者が親鳥と一緒である。我々自身が日頃から誠実に実践していることが重要である。2つ目は「目標の合意」である。〝ありたい姿〟を新人と本気で話し合って共有し、その姿に近づくための〝具体的な目標“を合意することである。3つ目は「自分で考えさせ、言わせる」ことである。敢えて教え過ぎず、自ら考えさせることが重要である。コーチングと同じで、我々は答えがわかっていても、本人に気づかせ、言葉に出させ、自主的に行動に移させることが重要である。

どうであれ教育担当者にとっては、「本気で新人を育成しようという熱い思い」と「成長を見守ってやる覚悟と忍耐」が何よりも大切である。(高山 有朋)