営業を取り巻く環境は厳しい。市場は冷え込み、各企業においても現状の生産性向上やコストダウンは考えても、新たに設備投資や新事業を行うことは困難である。そのような状況の中で、営業担当者は今どのような活動をすべきなのだろうか。
営業としては、やはり数字達成のため、一生懸命商品やサービスの説明をしがちである。結果お客さまは「売り込みをされる」という印象を持ってしまう。しかし、営業は、モノ売りではなく、商品やサービスの説明員でもない。営業の仕事は、お客さまの問題を解決し、お客さまにとって必要と思われる「価値」を提供することである。価値を提供するためには、「共に問題解決をする姿勢を持つ」ことが重要である。お客さまはなぜその商品やサービスを買いたいのか、何をしたいのか、どんな問題を抱えているのか・・・。共に解決する姿勢を持った上で、自社の商品・サービスがお客さまの課題の解決にどう役に立つのか、を結びつける能力が価値提供型営業には求められる。
価値提供型営業へ変わるための第一歩は、お客さまに関心を持ち、お役に立ちたいという姿勢を伝えることである。お客さまの真のニーズをつかむためには、信頼関係が何よりも重要であり、信頼関係を築くためには、最初の段階で売込みではないということと、お役に立ちたい、共に問題解決を図りたいということを理解していただくことが何よりも重要なポイントである。まずは、自身の姿勢をお客さまに伝え信頼関係を築くことである。(川久保和華)
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