『Building Resilience ストレスをパワーに変える』

 メンタルヘルスに問題を抱える正社員がいる職場は57%-。(労働政策研究・研修機構2010年9月~10月に従業員10人以上の民 間事業所1万4000ヶ所)に調査した結果である。また、心の問題を理由に、過去1年間に連続1か月以上休職、あるいは退職した正社員がいた事業所は全体の24%に上がる。その要因として、職場の人間関係や仕事の質、仕事の量などの影響が大きいと考えられる。そういう状況になる前に、社員のストレスを低減させ、モチベーションと生産性の高い職場づくりをする方法はないのであろうか。

 職場環境の改善という方策もいろいろあるが、今回は社員自身がどうすれば良いか、を考えてみた。

 結論から言うと社員自身が“自分に起きた出来事の見方・受け取り方を前向きに変える”ことである。エリス・Aがいう“ABC”、同じ出来事でも本人の見方・受け取り方次第で受け取る感情が大きく違ってくるという理論がある。つまり多くの場合、起きた出来事がストレスになるか、ならないかはその人自身の感情が決定しているので、その見方・受け取り方をポジティブにするのである。 

そのための具体的な方法としては次の3つである。

1.自分自身の特性を理解すること

人はそれぞれ考え方、価値観、人とのつながり、ストレス耐性‥、は違うのである。自分自身がどんなことに強く、どんなことに弱い    かを理解することである。

2.ストレスに強い人から学ぶこと

ストレスに強い人の共通の特徴は、問題解決することと受け入れることを自分でコントロールできていることである。

3.チャレンジすること

自分自身の否定的な見方・受け取り方を肯定的に変える、物事に関する思い込みを改めるということにチャレンジすることである。 我々は多くのストレスと日々向き合わなければならない。どうせならストレスをパワーに変え、充実した楽しい職場生活を過ごしたいものである。

  もっと詳しくお知りになりたい方は、弊社プログラム       

  レジリエンス(回復力):Building Resilience をご覧ください。

  (高山 有朋)