母校の小学校から児童への「読み聞かせ」の依頼があり、引き受けた。さて、何を伝えようか、どの本にしようかと考えて、2冊を選んだ。
・「21世紀に生きる君たちへ」(司馬遼太郎)
・「未来を拓く君たちへ」(田坂広志)
いずれも著者の心の底から湧き上がる若者たちへの期待と希望のメッセージである。先人には、次の世代を少しでも良くする責任があり、そのために生きてきて、最後に次の社会を担う若者たちに託す言葉を残す。それが、これらである。
「21世紀に生きる君たちへ」(司馬遼太郎)は、人間の荘厳さ、21世紀に生きる君たちへ、洪庵のたいまつ、の3編でできている。人間は、はるかな過去から未来にのびていく鎖の一環である。そうではあるが、一人ひとりの人間はただその一瞬を経験するとき、過去や現在の誰とも無関係な真新の自分だけの心の充実だと思っており、実に荘厳である。と。また人間は自然の中で生きており、歴史の中の人々は自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身をつつしんできた。近年、人間は傲慢になり、自然へのおそれが薄くなってはいないか・・・。と。
「未来を拓く君たちへ」(田坂広志)のメッセージは、君たちは2つの未来を切り拓いて行く、一つは「自身の未来」、もう一つは人類の未来。自身の未来を切り拓いていくことによって、人類の未来を切り拓くことになる。決して忘れてはならないのが「志」を抱いて生きる、ということである。「志」とは何か。与えられた人生において、己のためだけではなく、多くの人々のために、そして、世の中のために、大切な何かを成し遂げようとの決意。である、と。そして結びの言葉は、“人間成長という山道を登り続けてほしい。その道は、かならず、素晴らしい山の頂に続いている。そして、君は、かならず、その山の頂にたどり着くだろう。”である。
この「未来を拓く君たちへ」を「読み聞かせ」しようと思ったのだが、私が手にした本は「世界の国大百科」だった。“世界197ヵ国の中で、日本が最も好きだという人が一番多い国が2つある”、“トルコとブラジル・・・、なぜそうなのか?それはね・・・”だった。
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高原 要次