「中村天風」

 私の私の書棚の一番上の一番右にあるのが「心に成功の炎を」という1万円以上する高価な本である。中村天風述とあり、彼の死から36年後に出版されたものである。中村天風は、思想家で講演家であり、ヨーガ行者であり、実業家でもある。そして、天風会を創始し心身統一法を広めた。中村天風の教えを学んだ人は、原敬、東郷平八郎、北村西望、宇野千代、松下幸之助、稲盛和夫等政界、実業界に多くあり、中村天風に大きな影響を受けた。
 中村天風の名言を、いくつか紹介すると
 ・人生は心一つの置きどころ。人間の心で行う思い方、考え方が人生の一切を良くも悪くもする。
 ・運命には二種類ある。どうにもしようのない運命を天命と言い、人間の力で打ち開くことのできるものを宿命と言う。
 ・二度と生まれることのできない人生の刹那刹那は、自分というものがいつも完全な主人公でなければならない。
 ・簡単に得たものは失い易い。
 ・どこまでもまず人間をつくれ。それから後が経営であり、あるいはまた事業である。
 ・鏡に曇りがあれば、物は完全に映らない。
 ・蒔いたとおり、花が咲く。
 ・暗かったら窓を開けろ。光がさしてくる。
 ・勇気というものは、人生を統一する一切の根本基礎なのだ。
 ・水源のない川はない。
 ・人生とは、自己の命に喜びをできるだけ多く味わわせるようにするところに、本当の生きがいがある。
 ・花の咲いている根元に、このきれいな花を咲かせる養分がある。
 ・今日は一日、怒らず、怖れず、悲しまず。
 ・歓喜の世界に悲哀はなく、感謝の世界に不満はない。

この中村天風の「心に成功の炎を」の本の左隣に、「安岡正篤活学選集」10巻がある。これもまた、私の研鑽のための書である。

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