8月に入り、九州北部もようやく梅雨明けした。子どもたちは夏休みも本番で、通勤途中には眠たそうな眼をこすってラジオ体操に参加する小学生とすれ違うことが多くなった。
私的な話になるが、我が家の子供たちは、来年、大学・高校とW受験を控える。夏休み返上で、夏期講習や夏合宿と、周りから見ても“大丈夫か”と思えるようなボリュームのテキストを毎日こなしている。“知識の詰め込みや丸暗記で果たしていいものか?”と考えてしまうが、現行の“知識偏重型”の入試制度を乗り切らなくてはならない。現在、日本では大学入試改革が議論されている。2020年度から実施が予定されている新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」には、残念だが我が家の2人には間に合わない。徐々に入試制度も人物重視型へと移行しつつあるが、まさに、現状は“知識偏重型”のカリキュラムである。
組織においてはどうだろうか。社会人になれば、知識は当然必要であるが、それだけでは組織人としては十分には通用しない。知識を知恵に変え、ものの見方を変え、さらに行動が変わらなければ、“学習している”とは言えないし、周りへの影響力もさほど大きくはならない。“知っていることとできることは違う”組織人では“できる”ことが重要であり、知識がいくらあっても、周りからの評価は、知識に対してではなく、その行動もしくは結果に対してである。
そのような環境の中で“行動変革型の人材を育てよう!”と、研修を企画・実施しても、時間の経過とともにその効果が徐々に薄れ、元の状態に戻ってしまい、結局、知識型から脱しきれない、そんな悩みを抱える組織も多いのではないだろうか。
弊社では、あるお客様の営業担当者の行動を変える(スキルアップする)ために、アセスメントとスキル研修を組み合わせたカリキュラムを実施し、徐々に成果が出始めている事例が出ている。以前にも紹介したが、「営業スキル調査(SSR)」で営業担当者のBehavior(言動)の品質を測定し、その担当者の営業スキルがどの程度望ましいレベルに到達しているか、現状のレベルと課題を特定する。その課題を解決する方法としてスキル研修を結び付け、とことん練習する。営業担当者の普段の言動レベルを図ることは、同行訪問で確認することもできるが、現実、上司も忙しい環境の中ではなかなか難しい。
アセスメントを効果的に活用することで、具体的な問題点が見つかり、営業担当者が自覚することでパフォーマンス向上の動機づけにもつながってくる。そうなれば、研修そのものが知識型(勉強スタイル)で終わることなく、必然的に実践をイメージした行動変革型に変わるのではないだろうか。
SSR「営業スキル調査」(アセスメント)やスキル研修、成果検証を組み合わせた、行動変革型のカリキュラム、是非、お試しください。
パフォーマンス・コンサルタント
菊池 政司