皆さんは“ストレスコントロール力”をどのように鍛えているだろうか?適度に運動する、好きなことに打ち込む、温泉に行く・・・、ストレスを“解消・発散”する自分なりの方法がそれぞれあるだろう。インターネットの普及とマーケットの変化によってグローバル化が進み、デジタル化によって仕事で必要になる知識や技術は日々進化し続けることが求められる。現代社会のビジネスパーソンにとってストレスコントロール力は大変重要な“能力”として必要になるであろう。
では、ストレスコントロール力とは何か。経済産業省によって定義された「社会人基礎力」の3つの能力に含まれる要素の1つに、「ストレスコントロール力」がある。その定義は“ストレスの発生源に対応する力”としており、ストレスを感じることはあっても、成長の機会だとポジティブに捉えて肩の力を抜いて対応する、とある。適性検査等の能力要素では“ストレス耐性”という項目を見かけるが、ストレスコントロール力とストレス耐性は意味が異なる。ストレス耐性は、高い人ほどストレスに耐えようとし、限界を超えてしまうと大きなダメージを受けてしまうことも考えられる。そうならないためにも、ストレスを受け止め(抱え込み)過ぎず、自分なりのストレッサー(ストレスの原因)への対処法を身に付ける、即ち“ストレスコントロール力を鍛える”ことが重要になってくる。
その手掛かりとなる2つの考え方を簡単に紹介する。
1つ目は、パワーソース・プロファイル(PSP)である。
個人個人のストレスコントロールに対するアプローチは一様ではない。血液型と同じように、人間には個人の性格に応じて4つのストレス関連のエネルギータイプがある。
これを私たちはパワーソース・プロファイルと呼ぶが、個人が世の中の情報をどう取り入れるか、つまりどう「認知」するかと、その情報にどう「対処」するかによって決まる。この認知と対処の2つの側面から個々の「エネルギー嗜好」を判定することで、その個人はどの方向に対するエネルギーが強いか弱いかを判断できる。
エネルギータイプは「創造力」「基盤力」「論理力」「関係力」の4つに分けられるが、自分自身のPSPを把握することができれば、ストレスへの対処も可能になる。
2つ目は、多大なストレスにさらされながらも健康であり、かつ好調な業績を維持している人たちが持つ4つの特性(4C)である。
Control(コントロール)Challenge(チャレンジ)Commitment(コミットメント)Connectedness(コネクテッドネス)
1つ1つの説明は省略するが、いずれも、困難で脅威的な状況にも関わらず、上手くその状況に適応して能力を発揮し、「レジリエンス(回復力)」をもたらすのである。
ここ5年間の管理者をめぐる職場環境は随分変化している。部下育成のキーパーソンであるミドルマネージャー自身がストレスコントロール力を鍛えることで、組織や部下に対するマネジメントが正常に機能し、組織パフォーマンス向上につながっていくと考えられる。
BR(Building Resilience)コース、是非お試し頂きたい。 (菊池政司)