学校教育を終えて社会人となると、同窓会の案内状が送られてくるようになります。そして小学校、中学校、高校、大学と時代毎と、“~周年”ということで案内があります。人によっては大きくなるまで同じ土地で過ごす事もありますが、私はそのときの環境がそれぞれで違っていたので、再会するクラスメイトが違います。ですから出来ることならその時代毎に参加出来たらと思います。とても懐かしく昔を思い起こすきっかけになるので楽しみです。
今年の夏は、‘高校時代’のクラス同窓会が、故郷で開催されました。尊敬する担任の先生も82歳という御高齢にもかかわらずご出席の由、喜んで参加の意思を伝えました。51人中25人の参加でしたが、いつものように昔を懐かしみ、近況を報告した後はそれぞれ楽しい談話が続きました。数十年経ってから初めて知る当時のエピソードは意外にも多かったです。母校の代表的課外活動として桜島1周(約37km)を制限時間男子7時間、女子8時間以内にゴールするという伝統行事があります。そのとき男子の中で水筒の中に焼酎を入れて行ったというのです。その他には大学入試で泊まった旅館の壁を壊してしまい、バレないようにその穴をいろんな物でふさいで帰ったとか。。。。「そんな事があったの?全く知らなかったよ!」とびっくりしましたが、時効なので笑って聞けます。まだまだいっぱい有りそうですね!初めて参加する女性は大病を患った後、クラスメイトに会いたくなったそうです。全員が持ってる共通の話題もありました。「私たちは数学の担任に鍛えられたけど、教えられた訓示が今でも生きているのだと。」「だからいつまでも先生に会うのが嬉しく感謝の意を伝えたくなった。」
私が通った高校は開校して今年で50周年と、若い高校です。綱領は、明治維新期の三人の偉人が重んじた精神、すなわち福沢諭吉の“自主独立”、吉田松陰の“好学愛知”、西郷隆盛の“敬天愛人”からとったものです。初代の校長が素晴らしいとずっと姉から聞いていたので、私も同じ高校に進学しました。
同窓会に姿を見せるのは、「今の自分が幸せだと思っている人」・「成功して活躍している人」が殆どだと思っていました。でも振り返ると、楽しかった!で纏められるクラス会も、気づかないで終わりがちですが、きっと自分の存在を確かめるために参加する人もいるんだなと思いました。次回はもっと多くの旧友に会えそうで楽しみです。
これから未来に向け節目毎に開催されるこの同窓会は、新鮮な再会となることでしょう。(原口佳子)