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2014年4月 “『吾唯知足』”

2014年3月31日 月曜日

 母が亡くなって五年、来年は七回忌の法要である。彼女が好んだ菓子の一つに京都柳園の“つくばい”がある。母の喜ぶ顔が見たくて、大阪で仕事がある時は、大抵京都まで足を伸ばし、この菓子を買って帰った。この菓子には「吾唯知足」と刻まれている。一周忌、三回忌の法要では、この菓子を皆さんに配り、母を偲んでもらった。

 龍安寺の「知足の蹲踞(つくばい)」、水戸光圀(黄門さま)が、「大日本史」編纂に当たり、龍安寺から資料の提供をうけたお礼に寄贈したものらしい。この蹲踞に刻まれているのが「吾唯知足」。

遺教経に次のように記してある。

 「若し諸の苦悩を脱せんと欲せば、まさに知足を観ずべし。知足の法は即ち富楽安穏の処なり。知足の人は地上に臥すといえども、安なりとなす。不知足の者は富むといえども、しかも貧し。不知足の者は五欲のために牽かれて、知足の者のために憐憫せらる。是を知足と名づく」

 足る事を知る人は不平不満が無く、心豊かであることが出来る。足るを知ることは、欲望が制御され、煩悩妄想による迷いも消え、心清き態でおれる。逆に、足ることを知らぬ者は常に不満足の心が支配し、例え冨があったとしても、不平が多くその心は貧しい。と。

 確かに、もっと欲しい、もっといいものを、もっと豊かに、もっともっと・・・、が所謂ニーズとなり、社会を発展させる原動力になった。そして今、その“もっと、もっと”が豊かさをもたらし、物質的にはある程度満たされてきたように思う。

 しかし実は、心は満たされていない。年間自殺者が30,000人もおり、心を病む人も多い。「吾唯知足」、我々自身の生き方に大きく影響する禅の言葉である。その言葉は“感謝”であろうし、慈悲深かった母の教えかもしれない・・・。

 

                                                             ラーニング・システムズ株式会社

                                                              代表取締役社長 高原 要次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               龍安寺 方丈庭園

             

                             知足の蹲踞

 

 

 

今月の視点 3月 「くつろぎの空間」を更新しました。

2014年2月28日 金曜日

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2014年3月 “ 椿・榎・楸・柊 ”

2014年2月28日 金曜日

 年の瀬に、私たち夫婦が尊敬しているご夫婦を訪ねました。

ご主人が陶芸家で、奥様がお茶の先生をされています。日本中の草木に興味を持たれ、ご自宅の広い庭にはたくさんの珍しい草花や木を植えていらっしゃいます。上を見上げて「これはね、榎(えのき)と言って昔は一里塚として植えられていたの」、「これは楸(ひさぎ)の種類でお正月にも活ける子孫繁栄の木。」と言いながら枝を折って私にも分けてくれました。

「お正月前から玄関に柊(ひいらぎ)を置いて、立春になったら椿(つばき)と替えてあげるの。そうすることで魔除けになります」と、案内しながら色々話してくれました。

 

 木へんに春で「椿(つばき)」。ツバキ科の常緑高木の総称で、果実からツバキ油を採取します。

木へんに夏で「榎(えのき)」。ニレ科の落葉高木で初夏に淡黄色の雌花と雄花をつけ、秋には橙色で小豆の甘い実を結ぶ。江戸時代、道しるべとなる一里塚に目印として植えられていたようです。‘ええ木’なんですね。木へんに秋で「楸(ひさぎ)」。楸(ひさぎ)はきささげの古名でノウセンカズラ科の落葉高木。10月頃ササゲに似た細長い蒴果をつけます。果実は煎じて利尿剤に利用できるようです。

木へんに冬で「柊(ひいらぎ)」。木犀(もくせい)科。古くからその鋭いトゲによって邪気を払う木とされ、2月の節分には柊の枝葉を戸口に立てて、その葉っぱのとんがりで鬼を追いはらう慣習が残っています。

まさに四季を彩る木々です。

もちろん漢字を組み合わせて意味を持たせた植物は、これだけではないと思います。

木へんに四季を表わす漢字がある、という再認識が出来ました。

 

 お訪ねしたご自宅は、緑に囲まれた静かな田舎に在ります。窯もあり、家の中から眺める庭の景観は落ち着きがあり、風情があります。夏の夕暮れに訪れた時は、クーラーとか扇風機ではなく、ガラス戸を開け、ろうそくの灯でのおもてなしでした。今回はなんと、火鉢を囲みながら奥様がたててくれたお茶で歓待をうけました。

 

 草木の歴史を踏まえた話を日本内外でお話しをされている奥様と、陶芸で活躍のご主人は、とても素敵なご夫婦です。私たちはお二人から興味深い話や、刺激をいただく為に1年に1度ご自宅を訪問させていただいています。

知識と知恵をおすそ分けしていただけるのがとても嬉しいです。

                                                                                                                    (原口佳子)

  

 

 

 

日本経済新聞の「経済教室」(2014.1.20付)

2014年1月31日 金曜日

日経経済教室ビッグ5(140120)

今月の視点 2月 「解決への手掛かり」を更新しました。

2014年1月31日 金曜日

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パーソナリティ(個人特性=性格スキル)を仕事に活かす手掛かり

2014年1月31日 金曜日

 現在もほとんどの組織で社員の採用、キャリア開発や人材育成、マネジメント強化のツールとしてさまざまな角度からの行動特性調査や適性検査が行われている。それぞれの特徴があり、調査方法は別として、結果についてはどれも納得度は高いものではないだろうか。

 ただし、よくお聞きする問題は、診断結果をどのように人材育成に活用すればよいか、どのように仕事に活かせばよいのか、また改善すればよいのか、具体的な方法や手掛かりが見えにくいという点である。診断結果の正解・不正解、良し・悪しがないために、解決策(方法や行動)も一般的なままでは、行動まで落としにくい。

 今回は、パーソナリティ(個人特性)診断結果を仕事に活かす手掛かりとして、New Assessment
Tool Facet5(ファセット・ファイブ)を紹介する。

  このツールは、“仕事に役立てることを想定”されており、世界中の組織やコンサルティング会社で活用され、30カ国以上の言語に対応できるパーソナリティ(個人特性)診断ツールである。

 測定内容は5つの要素「意志・エネルギー(外向性)・自律性・配慮・情動性」と13の副要因の結果をもとに、「ファミリータイプ」として特定され、組織への貢献の仕方を見ることができる。

 さらに3つの測定データとして、

  ①「サーチライト」→組織にもたらすことが期待できる点(強み)と気をつけた方が良いと思われる点(弱み)」を“言動”で示す

  ②「リーディングエッジ」→ベストパフォーマンスを引き出すためのマネジメント方法を示す

  ③「仕事に対する適性」→本人のモチベーションに関係する仕事内容や環境を示す

以上の3点がアクションプランをまとめたフィードバックレポートによって提供されるために、仕事に活かすための具体的な手掛かりが得られる。

 Facet5のベースは「ビッグ5理論」と呼ばれている、現在パーソナリティの基本的要素を説明する最も優れた手法として世界中で広く受け入れられているものが使用されている。この「ビッグ5理論」は、パーソナリティ(個人特性)をもれなく説明するために必要な「これ以上簡略化できないもの」として心理学研究から生まれてきたものである。

 先日、日本経済新聞の「経済教室」(2014.1.20付)に「ビッグ5理論」に関連した執筆(鶴光太郎 慶應義塾大学教授)が掲載されたので、ご一読頂きたい。

  Facet5は、リーダシップ開発、チームビルディング、キャリア開発他、目的に応じた活用方法が期待できます。詳細につきましては、営業担当にお問い合わせください。

                                                          (パフォーマンス・コンサルタント 菊池政司)

                            

 

 

 

 

今月の視点 1月 「LEARNING SHOT」を更新しました。

2013年12月27日 金曜日

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2014年1月 “「グローバル人材育成・・・」”

2013年12月27日 金曜日

 政府の教育再生実行会議が「グローバル人材育成」を提言し、それを受けて文部科学省は全国の国公私立大学の中から30校を「スーパーグローバル大学」に指定し、重点的に支援することを決めた。同時に、達成度テストの創設を柱とする「大学入試改革案」も提言した。喜ぶべきことである。

 また、2015年度の国家公務員試験(総合職試験)から「TOEFL」を使う方針が決まった。そうなると大学生もTOEFLを勉強せざるを得なくなり、さらに大学入試にTOEFLが採用され、高校生もTOEFLを勉強し、英語のレベルが一気に高まる、と言う筋書きらしい。英語力だけが、グローバル人材の要素ではないが、大きな武器であることは間違いない。その意味では、この制度が本格的に導入されれば、こと英語に関しては大きく変わることは確実であり、グローバル人材に一歩近づく。

 物事を変革するには”戦略”・”システム”・”人の行動”を三位一体で変える必要がある。為政者が、この国の根幹を作りかえるには”教育”が最重要であると、覚悟を持って臨むことに賛成である。その一つに「グローバル人材」を掲げ、戦略的に取り組むことも賛成。そして制度を変え、新しいシステムで人を育てていく。

 問題は、”人の行動”であり、行動を起こす前提である「学生の意欲」である。宗教心もなく、国家観も持ち合わせず、与えられて育った彼らは社会への貢献意欲に乏しい。また海外で外国人と伍してビジネスで競争する逞しさに欠ける。

 となれば、制度(システム)で”その行動”をとらせる以外に道はない。大きな制度の変更は、大学の入口を広くして、出口を狭くすることであろう。学ばなければ卒業できない。入学試験のための勉強ではなく、卒業のための勉強である。高校が予備校化することもなく、しっかりとした学びができる。ちょうど、旧制高等学校のように・・・。

ラーニング・システムズ株式会社
代表取締役社長 高原 要次

お知らせ Newアセスメントプログラム「Facet5」紹介セミナーを開催します。

2013年11月29日 金曜日

  1.日 程  全3回 2014年2月3日(月)、2月12日(水)、2月25日(火)

  2.時 間  13:30~16:30

  3.場 所  ラーニング・システムズ セミナールーム

   ※詳細につきましては、確定次第お知らせいたします。

2013年12月 “ 生姜を作る ”

2013年11月29日 金曜日

冬が近づくこの時期、お店には体を温める商品がたくさん出回ります。食料品では、生姜を使ったお菓子や飲物が人気ですよね。生姜は、吐き気を抑える効能・殺菌能力・血行促進作用があるとして、身近になってきました。この生姜を畑の一部で作っています。

生姜はショウガ科の多年草で、熱帯アジアが原産です。日本でも古事記に記載があるほど、昔から一般的に親しまれています。私が住んでる地域は生姜が特産物で、以前は我が家の生姜も市場にも出荷していました。また博多三大祭りと言われる箱崎宮放生会では、新生姜がずらりと並び売られていますが、これは箱崎宮の周りは生姜畑が広がっていて、祭りの帰りに生姜を購入していた名残が現在も残っているからです。近所のおじさんは、毎年店を出して売ってらっしゃいます。

現在は私一人で少しの生姜を作っています。気温が上がってくる4月に種となる生姜を土の中に植えつけます。土の乾燥を嫌うので、梅雨明けの夏には溝に水を流したり、土が乾燥しないようにわらを敷きます。昨年はこの水やりが足りなかったせいか、成長が悪く、思ったほど大きくなりませんでした。今年はこまめに溝に水を流し、生姜が土の上から出ないように多くのわらを敷きました。ただ今年は高温期が続いた為か、芽が出ないものがありましたが、何とか立派なものが出来たと思っています。

もともと生姜には、ジンゲロールとショウガロールという2つの薬効成分が含まれています。

生のショウガの成分はほぼジンゲロールで、蒸す(加熱する)ことでショウガロール成分へと変化します。また、生ショウガのジンゲロールが血流を促進して体を温めるのに対し、ショウガロールは、体内の脂肪や糖質の燃焼を促進させて体温を上げる。これにより効果が生に比べ1.5倍にも増幅するらしいのです。他にも、血液をさらさらにしたり、コレステロールの低下を促したりと効能がわかって来ています。

生姜を使ったレシピはたくさん有りますが、最近‘蒸しショウガ’という言葉を聞き、作ってみようと思います。自家製の手作り品は、香りも美味しさも一味違うと信じています。収穫した新生姜は、毎年お友達や親戚にお裾分けします。佃煮や砂糖を使ったお菓子も美味しいですし、冷凍保存も出来るので、結構喜ばれています。作る喜びがまた沸いてきます。これから先も生姜を生涯作りたいです。

                                             (原口佳子)