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2015年4月 『本末転倒』

2015年3月31日 火曜日

 「本末転倒」とは、物事の根本的なことと、そうでないことを取り違えること。ものの始まりと終りが逆になっていること。本質的で重要なことより、枝葉なことが優先されること、である。“学び”においても「本学」と「末学」があり、本末転倒になっては、ものの道理が通らない。

 江戸時代の藩校や私塾、寺子屋は、四書五経を中心にして教えていた。四書は、「大学」・「中庸」・「論語」・「孟子」、五経は「詩経」・「書経」・「礼記」・「易経」・「春秋」である。これらは“人としての有りよう”を学ぶ書物であり、江戸期の武士の子弟にとって人間形成の礎になった書物である。吉田松陰曰く“それ学は、人の人たる所以を学ぶ”と。

「学び」において「本学」とは“人としての有りよう”を学ぶことであり、それは五常と言われる「仁」・「義」・「礼」・「智」・「信」である。「仁」とは、思いやり。相手の立場や気持を理解しようとする心。「義」とは、みんなのためという心。利害をすてて条理に従い人道、公につくすこと。「礼」とは、正しさを保つということ。規範にのっとっている人間としての在り方。「智」とは、善悪の判断。是非・善悪を分ける心の作用。「信」とは、偽りがないこと。欺かない、言をたがえないで誠を通すこと。

 この五常は、明治以降の学校教育においても踏襲され「修身」として基本教科となった。しかし、昭和20年の終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)は、軍国主義を復活させるものとして、国史、地理、修身、武道、書道を教えることを禁じた。昭和30年代から「道徳」として一部取り入れられるようになったが、その位置づけは極めて低い。

 中央教育審議会が、「道徳教育の教科化」を答申している。「正直、誠実、公正、正義」をキーワードにして、子供たちの社会性を高めようとするものだ。これに対して、価値観の強要である、評価が難しい、として反対の意見も多いらしい。まさに本末転倒、“人の人たる所以を学ぶ”ことをなくして、何が学校教育ぞ。

 

                                                              ラーニング・システムズ株式会社

                                                               代表取締役社長 高原 要次

 

2015年度 公開講座の日程が決定しました!

2015年3月3日 火曜日

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就職支援セミナー“きばいやんせ鹿大生”を開催しました。

2015年2月27日 金曜日

 2015年2月14日鹿児島大学の在学生、大学院生を対象に就職支援セミナー“きばいやんせ鹿大生”を開催しました。

    テーマは、企業経営者が本音で語る

                ●“わが社は、こんな学生が欲しい”

                ●“ビジネスマンへの心構え”

                ●“進取の精神とグローバル人材”

    詳細につきましては、ポスターをご覧ください。    鹿児島大学就職支援セミナー・ポスター(2/14)

 

 

今月の視点 3月 「くつろぎの空間」を更新しました。

2015年2月27日 金曜日

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2015年3月   “ お地蔵さま”

2015年2月27日 金曜日

 お地蔵さんは、町と村の境界、街道の入り口でよく見かけますが、私が住んでいる家のすぐ近くにもお地蔵さまがいます。今から75年ほど前、子供たちの火遊びが原因で、昔の我が家を含め、何件かが焼けました。ちょうど風が強い日で、風上からあっと言う間に火が広がったそうです。亡くなった人はいませんでしたが、子供や村を守るために置かれたという事です。

 毎月1日に、ご近所のおばあちゃん達に混じって、お参りに行きます。先ず、祠(ほこら)の周りをほうきで掃き、花の水を替え、綺麗にした後、お供えをします。次にお賽銭を入れ線香を立て、おばあちゃんの後に続いてお経を唱えるのです。「オンカカカビサンマエイカ・・・・」という真言(仏の言葉で類まれな尊いお地蔵さま、という意味だそうです)と、般若心経を唱えています。私は未だに上手に唱えることが出来ませんが、それぞれ個人のお願い事と感謝の気持ちを伝えます。お地蔵さまのお顔はいつも微笑んでいるような気がします。

 お地蔵さまと親しまれている地蔵菩薩は、「釈尊入滅後、時代の救世主である弥勒菩薩が56億7000万年の後に出世するまでの間をつなぐ仏様」らしいのです。ですから、地蔵菩薩は、来世で浄土を約束する阿弥陀如来や、将来ずっと先に我々を導いてくれる弥勒菩薩と違って、今 この世でもだえ苦しんでいる非力な我々を助けてくれる仏なのです。

 道端のお地蔵さまは、旅人が道に迷わないように見守って下さいます。またお地蔵さまは、子供と関わり深く、子供を守る仏様として信仰の対象になっているようです。ですから自分の子供が元気に育つようにと、お地蔵さまによだれかけを奉納するのはそのためで、丸い頭に頭巾をかぶせてもらっているお地蔵さんもいます。

 毎月1回ですが、火事があった5月には、お弁当と持ち寄りのお茶とお菓子で話が弾みます。おばあちゃんたちの時代から、子供を始め、皆の幸せを何十年も祈ってくれているのだと感謝の念でいっぱいになります。お地蔵さまは、人々を見守るだけでなく、悲しみを救済することも役目のひとつなんですね。どんな願いをするかは、皆それぞれあると思いますが、自分自身の事だけではなく、他の皆が幸せになるように願うことが、お地蔵さまの願いなのだろうと思います。

 役割がちゃんとあると認識すると、これから旅先でお地蔵さまに出会ったら、素通りしないで手を合わせてみるのも良いかも知れませんね。

                                                                           (原口佳子)

 

パーソナリティ診断ツールをチームビルディングに活かす

2015年1月31日 土曜日

 丁度1年前の2014年1月「パーソナリティ(個人特性)診断結果を仕事に活かす手掛かり」をテーマに、パーソナリティ診断ツール「Facet5」を紹介した。これは「ビッグ5理論」をベースにして“仕事に役立てること”を想定して作成された個人特性診断ツールであり、リーダーシップ開発やチームビルディングに活かす目的として、世界中の組織やコンサルティング会社で活用されている。内容については前回のレポートをご覧頂きたいが、今回はその第2弾、どのようにして「Facet5をチームビルディングに活かす」のか、その方法を紹介したい。

 そもそもチームの定義は何か・・・? それは「目的を共有している人の集まり」である。

従って、チームとして機能する1つ目の要素としては、「共通目的」がある。目的や目標があっても単に数字だけが独り歩きし、それがメンバー全員に共有されて(腹に落ちて)いなければチームとして機能していないことになる。2つ目の要素は「協働意欲」、“メンバーと一緒に頑張ろう”という気持ちである。どのようにしてチームや組織に貢献したいか、目標の達成に向けてエネルギーや自分の強みをどのように注ぐかということになる。3つ目は「コミュニケーション」、活発なコミュニケーションを通じて考え方ややるべきことをチーム内で調整することである。以上の3要素をチームとして機能させるために、つまりチームビルディングには、メンバー同士の相互理解が不可欠と言える。

 相互理解を深めていく道具として、Facet5ではオプションに「Team Scape」がある。チームのパフォーマンスの向上や改善を目的に、チームメンバーの個人の関係とお互いの理解を助けるのに活用できる。「Team
Scape」では、3つの方法でチームメンバーを比較し、分析等を通して、お互いの理解を深めていくデータが明確に示される。

    ①オーバーレイ・・・・・メンバーのファミリー像を比較し、メーンバーのスコアの開き度合いや支配的なファクター(軸の高低)を見つけることができる。

    ②スナップショット・・・チーム内で自分自身が、メンバーの互いのスタイルをどのように捉えているかを見ることができる。他のメンバーの位置が近いほどスタイルが似ている。

    ③チームスケープ・・・・ワークサイクル(※)への自分自身の貢献度を見ます。四角形の大きさで表示され、メンバー個人が最も、かつ自然にチームに貢献できるプロセスを見ることができる。

   ※ワークサイクルとは、チームの目的が何であれ、チームは①アイデアを考え出し、②選択肢を評価し、③意思決定を行い、④それを実行する。こ の4段階を1つのサイクルとして回していくプロセスと考える。

 チームスケープは、このワークサイクルへの自分自身の貢献度を見ることができる。

「Team Scape」の3つの方法を使い、メンバー同士がお互いにフィードバックや議論をし合うことで、有効性の高いチームビルディングを実現できるのではないだろうか。特に③チームスケープは、メンバーがどの領域に分布しているかで、典型的な行動を具体的に把握でき、強みを活かせる(有効な)場面(仕事)がどのような時か、目的に応じてメンバーを選抜することも可能になる。

チームビルディングを行っていく上で、まず何から手をつけてよいのか分からない時、「TeamScape」はその具体的な行動レベルの手掛かりを示してくれる。

 

                                                          (パフォーマンス・コンサルタント 菊池政司)

 

今月の視点 2月 「解決への手掛かり」を更新しました。

2015年1月31日 土曜日

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2015年1月 『人は人で磨かれる、人は仕事で磨かれる』

2014年12月28日 日曜日

 学生時代の仲間5人で、母校に乗り込み「就職支援セミナー」を行う。今は、それぞれの会社で経営職に就いており、自分の体験(特に失敗)を基に時代を担う学生達にメッセージを送る予定。

 言いたいことは3つ。①しっかり学べ②やってみろ、トライしろ③気概をもて。

 大学は高校時代の延長ではない。単に知識の量を増やすのではなく、学ぶ自由・学ばぬ自由も含め自分の責任で、学ぶのである。いわば“自分自身でいかに考えるかを学ぶ”、そして知性を磨く。知識とは、言葉で表せるものであり、書物から学べるもの。知恵とは言葉で表せないものであり、経験からしか掴めない、やってみなければ分からない。知性の本質は知識ではなく、知恵である。しっかり学べ、かってみろ、てトライしろ、と言いたい。

“最近の若者は・・・”とは、古代エジプトのパピルスにも書かれているように、古今東西での常套句。敢えて言わせてもらう、“最近の若者は”直ぐに答えを求めたがる。どうすればいいですか?何が正解ですか?言ってください、言われればやりますから・・・。嘆かわしいことである。自分で考え、意思を持て、「君はどう思う、君の考えは!」を問いたい。

 われわれ5人すべてが、学生時代に1年間休学して南米に行っている。“何故、その時代に1年間休学して南米に行ったのですか?”“学生時代に海外に行ったことは、その後どんな役に立ちましたか?”と訊かれる。集約すれば、その答えは「視野が広がった」ということになるが、我々は得か損かで行動したのではない。何かのメリットを求めて渡航したのではない。秘めたる何かに突き動かされて、飛び出したのである。

  「視野が広がる」とは、見える範囲(角度)が広くなる、というのが第一義である(横に広がる)が、二義的には時間軸が長くなるということである。今だけではなく、10年後、20年後まで思考範囲が伸びる(縦に広がる)。そして第三義として、思考が深まる。海外に出ると日本に対する思考が深まる。人と交わると、自己を内観し、自己理解が深まる(深くなる)。

 学び、気づいて、行動が変わり、成長する。

 学生諸君、しっかり学べ、やってみろ・トライしろ、気概をもて!そして、しっかり仕事しろ!

“人は人で磨かれる”、“人は仕事で磨かれる”。これは丹羽宇一郎氏(元伊藤忠商事社長、前中国大使)の言葉である。

 

                                                             ラーニング・システムズ株式会社

                                                              代表取締役社長 高原 要次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                   丹羽宇一郎 氏

今月の視点 1月 「LEARNING SHOT」を更新しました。

2014年12月28日 日曜日

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今月の視点 12月 「くつろぎの空間」を更新しました。

2014年11月28日 金曜日

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